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つちやエンジニアリング、2008年以来のSGT復活へ

2014.12.02

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 スーパーGTの2014年シーズンはオフシーズンに突入し、多くのチームが来季に向けて動き始めているが、その中でも注目なのが、GT300マザーシャシーを使ったチーム。現在の時点で4チームが使用に向けて動いていると言われているが、このGT300マザーシャシーの1台を使って、土屋武士がスーパーGTの歴史に欠かすことのできない名を復活させようとしている。

■『最強プライベーター』つちやエンジニアリング復活へ
「やりたいから、やる」。

 土屋は力強くスーパーGT参戦の“理由”を語った。

 2015年、自動車メーカーのなんのバックアップももたないレーシングガレージが、GT300クラスに帰ってくる。そのガレージの名は『つちやエンジニアリング』。GT500クラス、GT300クラスに長年に渡って参戦し、JGTC全日本GT選手権時代の1997年〜99年には、GT300で独自改造のトヨタMR-2を走らせ、無類の強さを披露したチームだ。もちろんJGTC/スーパーGTに限らず、土屋春雄氏が率いたつちやエンジニアリングはツーリングカーレース等で大活躍をしてきた。創意工夫と技術力でマシンを鍛え上げてきた、日本の誇るレーシングガレージの代表的存在とも言える。

 スーパーGT500クラスには2008年まで参戦したが、メーカーの支援枠の縮小により撤退。以降、春雄氏の息子であり、レーシングドライバーとして活躍してきた土屋武士が率いるチーム・サムライが2010〜11年とポルシェで参戦したが、これはあくまでサムライとしての参戦。さまざまな経験を積み、ドライバーとしてはもちろんレースエンジニア、メカニックとしても経験を積んできた土屋武士は、15年に向けてGT300マザーシャシーを使って、『つちやエンジニアリング』の名を復活させると宣言した。


「2008年に活動休止していたつちやエンジニアリングを、最強プライベーターを目指して再始動します」と土屋。

「ただ再始動しただけでは復活にならないので、土屋春雄という親父がやったことを、僕がやっていきたい。それが目的。そのためにまずはマザーシャシーを購入しました」

 とは言え、今の時点で決まっていることは「ほとんどない」という。現段階で確定していることは、トヨタ86をボディとしたマザーシャシー購入を決めたこと、GT300クラスに出ること、ゼッケンは栄光の『25』を使うことくらい。タイヤは長年の関係から「ヨコハマさんには話をする」、ドライバーは「育ててきた松井孝允を使う」意向はあるが、まだ確定ではない。

「マザーシャシーは、現実的にいちばん自分たちに合っているのはコレだと思うんです。自分でも(スーパーGT第7戦タイで)走らせましたし、FIA-GT3車両のエンジニアもやりましたが、マザーシャシーは圧倒的に自分がやれることが多いし、無限大なんですよね。GT3の場合できることはあくまでセットアップでしかない」

「マザーシャシーはいろんな想像力をかきたてられるし、タイで走らせていただけでも昔の職人さんがいっぱい集まってきた。純粋にオモチャとして(笑)魅力があるものなんです」


■技術の伝承、継承。「やってみたい」という意志
 土屋は2014年2月、支援してくれるファンやスポンサーを集め、『サムライサポーターズ』というものを立ち上げた。この組織は、土屋が目指す日本のレーシングガレージとしてのチーム・サムライを、同じ志をもつ仲間たちが支援していこうというものだった。その支援とともに、土屋は自チームでF4に参戦。松井を走らせてきた。

 今回のスーパーGTの参戦決意は、1年間のF4参戦で得た自信から出たものだと土屋は言う。具体的に豊富な資金が集まったり、後ろ盾を得たわけではない。それでもスーパーGTを戦うのは、冒頭に語った「やりたいから、やる」という意志と、今のモータースポーツ界が失いつつある、日本の技術力の伝承という気持ちからだ。

「土屋春雄の息子という自分の使命として、“職人”のDNAをできるだけ伝承、継承したい。技術者としてできることをやってみたい。自分の中ではエンジニアとしても勝負していきたいし、目をかけている若いドライバーと一緒にできたら。メカニックも、一緒にチャレンジしたい熱意がある若手に集まって欲しい。そうでないと技術の継承はできないと思う」と土屋は語った。

「今回のチャレンジはものすごく勇気がいることでしたが、『やろうよ』と後押ししてくれた仲間がいる。自分がこうして応援してくれてきた人たちのおかげででレースをやってこられた。自分なりのレース界への恩返しとして、次の世代に技術やスピリットを継承していきたい。自分も親父が元気なうちにできるだけ盗みたい」


■「ワクワクすることを『やってほしい』と思われるようなチームに」
 土屋が掲げる、技術を育てるという志は、まさにGT300マザーシャシーが導入された理由と重なるものだ。乱暴な言い方をすれば、近年GT300クラスはコストが定められたFIA-GT3シャシーを海外から購入してきて、決められた部分をセットアップすればそのクルマは走り、ある程度の速さが得られる。今回のつちやエンジニアリングの復活は、それに対する存在となる。

 とは言え、技術を育てるだけがチームの目的ではない。土屋が目指す“最強プライベーター”としての名を示すのならば、すぐには無理かもしれないが、やはり激戦のGT300で勝たなければならない。土屋も今後の体制作りに向けて「勝つためのチョイスをする」と語った。

「みんながワクワクすることを、『やってほしい』と思われるようなチームにしたい」と土屋は言う。昨年の2月に“サムライサポーターズ”を立ち上げた際から、土屋の意志はまったくブレていないと感じた。

 ただ、そんな土屋の中で「ブレている」部分があるという。ドライバーについて聞いた時、実は土屋は、11月にメルセデスベンツSLS AMG GT3で参戦したマカオGTカップを「レーシングドライバーとしてはひと区切りにしようと思っていたんです」と明かした。

「でもそこで、アウディやメルセデスのワークスドライバーたちと、互角に走れてしまったんです(笑)。マカオという舞台で、昔フォーミュラ・ニッポンを戦っていた頃の感覚が戻ってきていた。ポテンシャルを再確認してしまって(笑)」

 土屋本人が乗るのか、乗らないのか。そしてGT300マザーシャシーのポテンシャルは。来季に向けGT300のストーブリーグは大いに話題がありそうだが、その中でもこの『つちやエンジニアリング』の名の復活は、長年のGTファンにとって楽しみな話題となりそうだ。

(オートスポーツweb)


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