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WEC15シーズン総括1:来季逆襲を誓うトヨタ

2015.12.26

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 2014年シーズンは世界耐久選手権(WEC)を制圧したトヨタ・レーシング。しかし今季は一転して振るわず、終わってみれば開幕戦で1号車が、最終戦で2号車がそれぞれ3位に入るのが精一杯という結果で、ポルシェとアウディの前に完敗を喫してしまった。特にポルシェの躍進はすさまじく、アウディさえ付け入る隙がほとんどなかった。

 開幕戦シルバーストンの予選終了後、1号車トヨタTS040ハイブリッドのドライバー中嶋一貴は、「トラフィックでタイムをロスしてしまったが、それがなければ2番手につけられたはず」とコメントを出しており、この時点ではまだ上位との差が近いことを感じさせた。6時間の決勝レースも、1号車は先頭から15秒弱の遅れでのフィニッシュある。しかし、先頭を走っていた7号車アウディe-トロン・クアトロにストップ&ゴーのペナルティが課せられたために、最終的な差が小さかったというのも事実。結果とは裏腹に、上位との差は大きそうとも感じさせる開幕戦であった。

 第2戦スパ・フランコルシャンになると、ポルシェやアウディに対して、トヨタが遅れを取っていることがより顕著になった。ポルシェとアウディは大きく速さを増したのに対し、トヨタはそれについていくことができず……予選では約3秒、決勝でも3周の遅れとなってしまった。

 スパのレース後、トヨタのレースディレクターを務めるロブ・ルーペンは、「もっと僅差だと予想していた。昨年に比べるとラップタイムはアップしているけど、それでは十分でなかった」と、ポルシェとアウディの前に白旗を上げるとも言える発言をしている。さらにトヨタにとっては悪いことに、このスパでのレースのフリー走行中、エース格の中嶋一貴が激しくクラッシュ。脊椎を骨折する重傷を負ってしまう。幸い、最新の医療技術により早期の回復を果たし、当初は不可能と思われていたル・マン24時間レースへの参戦を果たすまでになった。


 しかし、ル・マンでもトヨタは劣勢に立たされた。決勝では8周遅れの6位に2号車が入ったのが最高。ほとんどトラブルなしで走り切ったのにも関わらずの差……である。レースペースを見れば、ポルシェやアウディに比べて1周あたり3秒程度の差であり、ドライバーたちも「信頼性はあるものの、速さが足りなかった」と口を揃える。

 ル・マン以降のレースも同様の差が続く。1周につき約1秒ずつ上位から遅れ、最終的には数周遅れでフィニッシュ……富士6時間レースの序盤、スタートで出遅れたポルシェのマーク・ウェーバーを、中嶋一貴が必至に抑えるなど意地を見せたが、抵抗できたのはそのくらい。最終戦の2号車の3位も、ポルシェとアウディが1台ずつトラブルにより後退したことで、得ることができたポジションだ。

 前述したとおり、トヨタ陣営はシーズン当初、ポルシェとアウディの性能を過小評価していた節がある。それに併せてTS040の開発を行った結果、昨年よりも確実に進化したとはいえ、その伸びしろはポルシェやアウディが1歩も2歩も先に行っていたということだろう。この状況に、トヨタ陣営は悔しさを隠さない。

 2014年、そして2015年シーズンを戦ったTS040は、今季を持ってお役御免。来季からは、まったく新しいマシンが投入されるという。今季までのトヨタは、回生エネルギーの貯蔵装置にキャパシタを採用していた。しかし、以前よりリチウムイオンバッテリーへの転換を検討中と言われており、2016年がその投入タイミングとなる可能性もある。そして、長年トヨタのドライバーを務めてきたアレックス・ブルツが今季限りで引退。その後継として、小林可夢偉が加入するとの噂も根強い。

 トヨタの2016年型車は、来年3月のポールリカールテストで正式に披露されるが、それ以前にも1月から、テスト走行が実施されるという。さて、その真価は? そして、日本車による2度目、トヨタにとっては悲願のル・マン制覇は、来年こそ実現するのだろうか?

(オートスポーツweb)


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